中村軒のおひなさま

京都・桂にある「御菓子司中村軒」の茶店へ。

◇中村軒

いただいたのは、11月～2月限定のお雑煮900円と
12月～2月限定のみたらしだんご210円。
　
お雑煮には、丸餅がふたつと、頭芋がひとつ入っていて、
お店で削った削りたてのかつおぶし付き。
　
山利商店の白味噌を使ったお出汁と鰹節の香ばしさが、
とろ～りやわらかいお餅にからんで、お味はまったり、たべごたえはガッツリ。
おいしゅうございました。

みたらしだんごは、醤油味と白味噌味の２種類。
すっきりした甘さのタレの醤油味は、安定のおいしさだけど、
山椒が効いた白味噌味も、なかなかでした。

おみやげには、花見だんご１本180円を。

桜味のピンク、抹茶味の緑、甘くてモチモチの白、
それぞれのお味がおいしく楽しく、
お天気のいい日に、外で食べたくなりました

この時期は、茶店の座敷に雛人形が飾られていたりも
　
内裏雛は、明治時代につくられた丸平さんのものだそう。

あ、「丸平さん」というのは、京都中京区にある「丸平大木人形店」のこと。
皇室や旧家のお嬢様などが、ここでひな人形を誂えたという、老舗の人形店だそうです。

そういえば、以前、ヨドコウ迎賓館で見た雛人形
（ヨドコウ迎賓館の建築主で山邑家の8代目当主の太左衛門が、
長女雛子さんの誕生を祝って作らせたもの）も丸平のだったし、
谷崎潤一郎の「細雪」にも、
『この家の雛というのは、昔悦子の初節句の時に京都の丸平で作らせたもので』
なんていう記述があったような･･･。

中村軒さんのおひなさまは、段飾りにはなってるけど、
お内裏様と三人官女の他は、花嫁人形やたいこもち人形、いちまさんなどが並んでいて、
ゆる～っとした感じ。
　

でもって、更に下の段には、お人形サイズの調度品が、ずらずらーっと。
　　
古くて貴重なものばかりなので、さわったりすることはできないけど、
また行って、おいしい御菓子をいただきながら、じっくり眺めたいです。